第十三話「初めてのFCイベント。当日」

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(注意)
以下の文章は適当人間が作成した適当な文字の羅列です。
決して真に受けず、適当に流し読んでくださいますよう、心よりお願い申し上げます。

 

 

穏やかな波間に未完成のガレオン船が二隻、まだ見ぬ完成を待ちわびるかのようにゆっくりと上下左右に揺らめいていた。船着き場には作業員が忙しなく動きまわり、酒場には安酒を求める水夫たちがひしめきあって、今日も港町の一角を彩っている。

Sato Matoya
えー、それでは、00:00ちょうどからタノシミナティ初イベント、ワクワク釣り大会を始めたいと思います、みんなエールポートに集合♡ 遅れたらマジビンタなんだゾ♪

Falling Chiemi
優勝候補のわしくらいになると、三十分前からスタンバっている次第でございますよ

Fal Fal
暇だったんだな

イベント開始の数時間前にレベル15まで釣り師を成長させた私は、悠然とイベント会場であるエールポートの船着き場でくつろいでいた。
得意分野である釣りということもあり、最初からライバルなど誰一人存在しないのはわかりきってはいるが、念には念をということで装備のチェックは忘れない。
釣り竿、よし。
餌、よし。
水着、よし。
勝利のポーズの練習、よし。
勝った時のセリフのマクロ、よし。
勝利者インタビューの受け答えのシミュレーション、よし。
準備は万全だ、やはり負ける気がしない。
Falling Chiemi
……フッ

Sato Matoya
ほりがいきなり笑い出したから、みんな早く来てあげて、ちょっと怖いわ

しばらく待つと、FCメンバーがちらほらと桟橋に集まり、各々釣りの支度を始める。どいつもこいつも不敵な顔を浮かべ、自分の勝利を確信しているようだった。
Falling Chiemi
……まったく、何の根拠があってそんなに自信たっぷりなんだろう? 勝つのはわしと最初から決まっているというのに

意気込みは買うが、どうやら自分の実力を皆、把握しきれていないらしい。
Falling Chiemi
圧倒的な実力差を感じても嘆くんじゃないぞ?

Sato Matoya
ハイ、もう始めまーす、スタート!!

そうして、三十分間の地味な戦いが始まる。
今回さとさんは参加せず、魚の大きさをカウントしていく審判として、ゲームを見守るようだ。
この大会の勝利のカギは、いかにHQの魚を釣り上げるか、それに尽きる。
メルトールゴビーは9イルム、タイガーコッドは15イルム、勝利の最低条件として、それ以上は必要だ。
当然私の目的はそのどちらも最上位のものを釣り上げること、すでに方程式は組み上げている。
Falling Chiemi
はっはっは、メルトールゴビー9.3だわー、ごめんね強すぎて!

15分ほどの時間が経過すると、各々がHQを数匹釣り上げ、競り合うように大きさを誇る。私はメルトールゴビー部門で圧倒的な成績を収め、予定通り表彰は決まったも同然となった。
しかし、どういう訳かタイガーコッドのHQが一向に引っかからない。
というか、一匹も釣れてくれない。
Falling Chiemi
もうメルトールゴビーはいらねええええええ!

どうなっている……? ほかのメンバーが次々と15イルムを超えるタイガーコッドを釣り上げているというのに、私にはまったく来る気配がない。
ついには15.5イルムという本日一番の大物が釣れたとき、私の釣り竿からHQの気配が漂ってきた。
Falling Chiemi
キタコレ! みんな残念だったなっ、すべてにおいてわしが勝つと決まっておるのだよ!

勝利を確信し、しなる釣り竿を天へと向ける。
HQタイガーコッド15.1イルム
Falling Chiemi
……イラネ

Sato Matoya
しゅーりょー

そうして、無慈悲にも時間切れを告げるログが流れた。
Falling Chiemi
待てよ……? 総合的に見れば、わしがやはり一番なんじゃね? メルトールゴビー部門は優勝だし、タイガーコッドもそれなりだった。うん、これ、マジでわしの勝利確定だわ

私は勝利を確信する。
Sato Matoya
総合なんだけど、まず言っとくね、ほり圏外。ざまぁ♡

Falling Chiemi
やはり一番はわしだったようだね、みんなそんな気落ちすんなよ、圧倒的すぎただけで次はほんの少しくらい可能性があるはずだからさ。はっはっは……? なんだと?

Fal Fal
案外僅差だったみたいですねハイ、0.以下の差でほりさん四位ですハイ、……だっさ!

納得いかず、わたしはさとさんに詳細を聞いてみる。
すると、悲しいほど明確な、数値が出てくるだけだった。
Falling Chiemi
……まぁ、わし、最初からメルトールゴビー一本に絞ってたしぃ?

せめてこれくらいは言わせてもらおう、負け犬になり下がった哀れな私にも、意地くらいはあるのだから。
Falling Chiemi
次やるなら総合一本狙うだけだから、間違いなくわしが勝つんだからね!

次の戦いが始まるそのときまで、わたしは愛しい釣り竿をそっと倉庫にしまい込むのだった。
Sato Matoya
……せめて60まで上げる努力しろよ

 

 

 

  • 著者名:
    Falling Chiemi

  • 自己紹介

    このまっさらな空間に文字を埋め尽くすのは私が最も得意としているところでつまり何を言いたいのかというとひとえにこれっぽちではまったくと言っていいほど語り足り

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